金融機関と手数料
金融機関って何があるの?
金融機関とは民間においては銀行、保険会社、証券会社などのことです。
金融とはお金を融通することだとよく言われますが、融通と言うと借金のニュアンスが強いので、お金を動かすことと考えるとわかりやすいです。 つまり金融機関とはお金を動かすことを主な業務としている会社、ということです。
皆さんがライフプランを考えるとき、貯蓄、保険、運用においてそのような金融機関と関わることがでてくるでしょう。 その時に大事なことは手数料について考えることです。
ビジネスモデルを見抜く
真っ当な経済活動の原則は等価交換です。 金融機関は日夜しのぎを削って良い商品を開発し、良い方法で販売しようとしています。 しかし、ここでいう良いとは誰にとっての良いでしょうか。
理想は近江商人の三方よしのように、顧客、会社、従業員といった利害関係者全員にメリットがある仕組みです。 しかし現実にはそううまくはいきません。 商品を買う時にはこの商品を買うことで誰が得をして、誰が損をするのか考えてみましょう。
また、どのようなビジネスモデル、仕組みなのか一考してみましょう。 私が講習を受けたある保険商品は、 「安定的に増える部分と リスクをとって収益性を狙う部分があります。 さらに為替の効果も得られます、 シミュレーションの結果はこのようになっています」 とのことでした。要するにこれは個人年金保険に投資信託を組み合わせて外貨建てで運用しているということなのですが、販売者向け講習においても回りくどい説明になっていました。
個人年金保険、投資信託、外国為替どれかひとつをとっても複雑で分かりにくいものを、パッケージにしてひとまとめにすることで、大変複雑な商品になっていたのです。 そうすれば個人年金保険、投資信託、外国為替のメリットを全部強調することができ、それぞれのデメリットと手数料を目立たなくしたいという意図が透けて見える商品設計でした。
こういった複雑な商品の検討方法は仕組みを分解して、それぞれについて比較検討をしてください。 比較検討をすることで手数料が高いのか安いのかを判断することができるようになります。
一方で手数料の安さだけを追求するのも考えものです。 安かろう悪かろうのビジネスモデルは至極当然のものです。自分が求めるクオリティの商品の中で手数料が安いもの、理解できるものを購入することが大事になります。
金融機関との取引においては ビジネスモデルや商品設計を理解して、比較検討を行いましょう。