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福岡市 FP教室講師のブログ

FP社労士がファイナンシャルプランニングの学習を勧めたり、労務についてコメントするブログbyTWO-FACE社労士FP事務所(福岡市)-記事冒頭にプロフィールリンク

求人詐欺・おとり求人(経営向けに言えば「求人時の労働条件が実際とは異なっていても処罰されない方法」)の解説とリンク集

求人詐欺・おとり求人を説明する漫画

 解説

 【求人詐欺・おとり求人とは】

求人詐欺とは、実際の就業時の労働条件が求人時に提示されていた労働条件よりも劣悪なもののうち、募集者が嘘をついていたもの。おとり求人とも呼ばれる。

 

【求人詐欺・おとり求人の例】

・給料の金額や内訳が異なる

・労働時間や休憩時間が異なる

・業務内容が異なる

【なぜ労働者は求人時と異なる労働条件で働いているのか】

賃金や労働時間などの主要な労働条件は書面や口頭で明示され労働契約が締結されます。労働者は労働契約の時の労働条件で働くことになりますが、その労働条件が求人の時のものと異なるために、求人時と異なる労働条件で働くことになるのです。

また、求人詐欺にあった労働者は不満を感じていても、短期間での退職という職歴の傷を気にして退職をためらうことになるのです

【求人詐欺・おとり求人を取り締まる法律】

職業安定法 第六十五条   

次の各号のいずれかに該当する者は、これを六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。

 虚偽の広告をなし、又は虚偽の条件を呈示して、職業紹介、労働者の募集若しくは労働者の供給を行つた者又はこれらに従事した者

【その法律で取り締まれない理由】 

条文上の虚偽とは騙そうとする意思を持って条件を提示するものですが、求人を出した後に事情が変わってしまったために実際の労働条件が変わってしまうこともあり、募集者の騙そうとする意思を立証できなければこの法律では取り締まることができません。そういった騙そうとする意思を立証するための形式が法律上存在しないため、この条文は実効性を失っているのです。

【求人時、正直に労働条件を提示しても求職者に見向きもされない】

取締法が実効性を失っている現状では、「盛った」労働条件の求人が野放しにされています。その結果、正直な労働条件は相対的に不利になり、正直に提示しても求職者に見向きもされない、という悪貨が良貨を駆逐する現象が起きてしまいます。

【経営者は求人詐欺・おとり求人のリスクに留意を】

求人詐欺・おとり求人が取り締まられず、また労働者が早期退職をためらったとしても労働者に不満は残ります。いずれは退職に繋がり教育コストや採用コストが無駄になる可能性があります。労使関係が悪化し種々の問題につながるリスクも考慮しなければなりません。労働者側の団体が慰謝料を求める訴訟を起こす動きも広まっています。

また平成27年10月施行の青少年の雇用の促進等に関する法律(若者雇用促進法)は、労働基準法に違反する募集者のハローワークの利用を制限するなど取り締まりを強化していることにも留意が必要です。さらに同法は募集に関して

 明示する労働条件等の内容が労働契約締結時の労働条件等と異なることとなる可能性がある場合は、その旨を併せて明示するとともに、労働条件等が既に明示した内容と異なることとなった場合には、当該明示を受けた求職者等に速やかに知らせること。

と告示しています。求人詐欺・おとり求人が社会的な批判にさらされていることに留意しなければなりません。

【求職者は知識を身に着け、特に契約時に注意を】

求職者においては求人詐欺・おとり求人が存在することを認識し、労働のルールを学び主体的に行動する必要があります。特に労働契約のサインをする時に求人時の労働条件と違わないか注意し、自分でわからなければわかる人に相談する機転が必要です。

 リンク集

toyokeizai.net

www.huffingtonpost.jp

www.bengo4.com

bylines.news.yahoo.co.jp

(福岡 東京)TWO FACE社労士FP事務所 社会保険労務士 蓑田隆介

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TWO FACE社労士FP事務所 社会保険労務士 蓑田隆介