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福岡市 FP教室講師のブログ

FP社労士がファイナンシャルプランニングの学習を勧めたり、労務についてコメントするブログbyTWO-FACE社労士FP事務所(福岡市)-記事冒頭にプロフィールリンク

「【悲報】会社辞める決心したけど世間的にこれは甘えなのか?」のスレを社労士が解説してみます

スレから読み取れる情報

【概要(想像含む)】

20代前半、独身、男、正社員。土木業の会社に新卒で入社し、事務職に従事。入社から一年が経ち、労働条件が悪いと感じ退職を決意。他の人の反応が知りたくてスレ立て。

 

【労働条件】

・時期ごとの労働時間

 ●4~6月
 3月で仕事が一段落して一番暇な時期で土日はほとんど休み
 残業時間40~60時間/月

●7~9月
 ちょいちょい忙しい日も出てくるけどまだまだ仕事量が少ない
 必要に応じて土曜出勤
 残業時間50~80時間/月

●10~12月
 忙しいと言える時期になってくる
 上司はたまに3時頃まで残ってた
 残業時間100~150時間/月

●1月
 正月休みはあるので仕事初めは割と早く退社する人が多い
 後半になると年度末モードに切り替わる
 残業時間120~180時間/月

●2~3月
 地獄
 30連勤×2または60連勤
 24時より早く帰ることはできないがたまに今日くらい早く上がろうと部長が切り出すのが救い
 3月はほぼ毎日2時まで
 上司は徹夜が増える、そういう日は下っ端の俺は3時半退社
 残業時間200~250時間/月 

 ・2月の手取り30万円

・残業代はごく一部しか支払われていない様子

【親の反応】 

「キツイのが一時期だけだからいーじゃん続けろ 。」

【業務上の悩み】

仕事ができないと感じて毎日心臓がいたい。休日も仕事のことを考えて気が休まらない。

【これからやりたい仕事】

ドライバー系

教習指導員が一番の候補

私の目線でのスレに対するコメント

異常な労働環境 

2〜3月の30連勤×2または60連勤、残業時間200〜250時間/月というのは異常な労働環境です。

休日について

休日は少なくとも毎週1日か、4週間を通じて4日以上与えられなければなりません。

30連勤×2または60連勤というのは明らかに違法です。

残業について

残業についてはみなさんご存知の通り、36協定により免罰され、就業規則等を根拠に業務命令が可能になります。そして36協定が有効になるためには労働基準監督署長に届け出なければならないのですが、一般の労働者で1か月の期間であれば残業時間は45時間、特別条項を付しても60時間が上限で、これを超える36協定は労働基準監督署が受付しないため届け出をすることができません。

また残業時間を考える上では、残業時間に該当しないそもそもの労働時間についても考慮しなければなりません。変形労働時間制があるからです。

この会社は1年を通じて業務の繁閑があるので一年単位の変形労働時間制を導入している可能性があります。

しかし一年単位の変形労働時間制を導入していたとしても、長期にわたる長時間の残業時間であることを考えれば、やはり違法な労働時間であると推測されます。

 

これだけの残業についての賃金、割増賃金、それに付随する社会保険料等が未払いであることは、残業代についてはむしろ会社の方が心配になってしまいます。今にも業を煮やした従業員が請求してくる可能性があるでしょう。労働条件の改善と従業員への誠実な対応が急務であると考えられます。

過労について

ちなみに1か月間に100時間超える時間外労働は過労死といわれる脳・心臓疾患の労災の認定基準において長期間の過重業務として発症との関連性が強いと判断される要素となります。

そして実際に労災が起きてしまった時、使用者は安全配慮義務に違反した加害者として損害賠償の責任を負うことにもなります。

雇用保険について

また1か月間に100時間を超える時間外労働は、雇用保険上、特定受給資格者となる要件の一つなっており、基本手当を受給する際、制限期間がなく、所定給付日数も長くなります。

結論

結論としては、劣悪な労働環境なので、職歴1年とは言え、自身のキャリアを再考するのは良い判断だと考えました。

 

(福岡市)TWO FACE社労士FP事務所 社会保険労務士 蓑田隆介

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TWO FACE社労士FP事務所 社会保険労務士 蓑田隆介